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【FF7】クラウドを本気で研究しました。

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タカリ

こんにちは、タカリです。

今回は「クラウド」を本気で研究していきます。

クラウドは自称元ソルジャー・クラス1stの21歳でFF7の主人公ですね。

金髪ツンツンヘア、無骨な大剣使い、『興味ないね』が口癖のクール系超美形という盛り盛りなキャラ設定に中二病を患う人が現在進行形で爆増しています。

彼の人気はすさまじく、「ギネス・ワールド・レコード」が行った「ゲーム史上最も有名なゲームキャラクターTop 50」にて世界中の人気ゲームキャラクターたちを抑え第5位にランクインするほどです。(ランキングの詳細については後述します)

この記事を読めば、なぜクラウドはこれほどまでに魅力溢れ、世界中のFFファンから愛されているのかが解ると思います。

それではどうぞ♪

クラウド・ストライフ

この章ではクラウドのプロフィールを中心に詳しく紹介していきます。

データは主に公式攻略本「ファイナルファンタジーVII 解体真書 ザ・コンプリート(改訂版)」から引用させてもらっています。

「解体真書」について補足すると「改訂版」の表紙はエアリスですが先に発売された「無印版」の表紙はクラウドです。

改訂版と言っても巻末にインターナショナル版における変更点が10ページほど追加されただけで本の内容そのものは無印版とほぼ同じです。

登場キャラクターの独白を借りた記述は必読の内容で、例えば悲劇の地「忘らるる都」攻略ページでのクラウドの独白のタイトルが「物言わぬエアリスをかき抱きて」なんですが、もうこのタイトルだけで涙が・・FF7クリア済の方は情景が鮮明に浮かびますよね。(かき抱(いだ)きての意味は抱きあげる。抱きかかえる。)

FF7リメイク発売時には中古価格が何倍にも跳ね上がりましたが、現在2024年2月25日にメルカリをチェックしてみたら流石に落ち着いたようで大体500円~1000円が相場とお求めやすい価格になっています。(改訂版の方が若干高い)

他にも詳細な攻略データや開発者インタビューなど延々読んでいられる面白さなのでまだ未読の人は是非ご一読ください。

タカリ

個人的に登場キャラクターの独白、開発者インタビューだけでも読む価値は十二分にあると思っています。

因みにディレクター北瀬佳範さんのインタビュー記事にはN64用として開発されていたけど没になった幻の「64版FF7」のニブルヘイムの写真がさらっと載っていたりします。

本名・クラウド・ストライフ

年齢・21歳

身長・173cm

血液型・AB型

誕生日・8月11日

出身地・ニブルヘイム

使用武器・ソード

CV・櫻井孝宏(キングダムハーツ〜FF7派生作品以降)、堀内賢雄(エアガイツアーケード版)、佐々木望(エアガイツPS版)、相澤幸優(FF7R14歳時)

クラウドのトレードマークのひとつである刺さると痛そうで、幼馴染みのティファからはチョコボ頭と言われている金髪ツンツンヘア。

キャラクターデザインを担当された野村哲也さんのインタビューでは、

野村哲也「設定した当初は、髪型がオールバックだったんですが、もっと主人公らしいイメージにしようということで、いまのツンツンとしたヘアースタイルに変えました」

出典:ファイナルファンタジーVII 解体真書 P9(野村哲也 インタビュー)

と、明かされています。

こちらが「ファイナルファンタジーVII アルティマニア オメガ」に掲載されているクラウドの初期デザインです。

確かににオールバックで顔つきも今のクラウドと違いますよね。

クラウドの親友「ザックス・フェア」と、

「ルーファウス神羅」を足して2で割った感じに見えます。

自慢の金髪は毎朝クラウド本人がセットしているみたいで、「コスタ・デル・ソル」の別荘を30万ギルで購入して宿泊すれば翌朝に洗面所で髪を整える姿がみられます。

この別荘は元々「プレジデント神羅」が所有していましたが、最近売りにだされたみたいですね。

プレジデント神羅は序盤であっさりお亡くなりになったので、息子のルーファウス神羅あたりが売りにだしたのでしょうか。

余談になりますが、FF9の主人公ジタンがリンドブルムの商業区にある武器屋の奥の壁に飾られている大剣を調べた時に『昔こんなデカいのを持ったツンツン頭のヤツがいたっけ』という台詞を漏らします、勿論クラウドのことですね。

FF9は原点回帰がメインテーマのひとつにあるのでこういうFF好きな人には刺さるネタが多く仕込まれています。

その一方でリンドブル城の廊下にある、シド9世在位20周年記念作品「水のめぐみ」を調べると同じくジタンが、

『メダルをはめるところは・・・ないな』と、スクウェア(現スクウェア・エニックス)とは別会社のカプコンの代表作「バイオハザードシリーズ」が元ネタの台詞もなぜかあったりします(笑)

淡い青の瞳は「魔晄(ライフストリーム)」を浴びた証で、神羅カンパニーの有する私設軍隊のエリート兵「ソルジャー」の特徴のひとつでもあります。

FF7のラスボスであり伝説のソルジャー「セフィロス」の瞳は青ではなく緑ですが、

これはセフィロスとエアリスは兄妹(異母兄妹)という没設定の名残で、

二人の特徴的な触角ヘアもそれに付随しているのは有名ですが、エアリスが想いを寄せていたのはザックスではなくセフィロスという没設定も存在しました。(滅茶苦茶に面白そうですよね)

あと、公式からは明言されていませんが、セフィロスは「ジェノバ・プロジェクト」によって淡い緑色をしている魔晄(ライフストリーム)を胎児期から浴び続けているという設定なので、それを考慮してキャラデザの野村哲也さんは瞳を緑にしたのでは?と考察しています。

つまり、魔晄に侵されている時間が長いほど瞳の色は緑に近くなり且つ能力も高くなる・・?

そのどちらもセフィロスは大いに該当しているので信憑性はあると思いますがどうでしょうか。

タカリ

選ばれた人間に魔晄と”あるもの”の力を加え、常人とは比較にならないほどの能力を引き出すことができるソルジャーの詳細については後述しますのでお楽しみに♪

開発初期のクラウドは、

この腕輪によって左腕が封印されていて、精神世界から脱出した時にはじめて封印が解け、両腕が使えるようになりパワーアップする予定だったと「解体真書」に載っています。

この情報は「ファイナルファンタジーVII リメイク」公式X(旧Twitter)の方でも2023年2/2にツイートしてくれていて、こちらは魔剣士(バーサーカー)、背中の大剣は磁石で張り付いているという没設定についても載せてくれています。

タカリ

これらの中二病のド定番的な没設定を初めて知った時、瞬時に浮かんだのは「幽☆遊☆白書」の飛影のセリフでした・・(笑)

無敵の元ソルジャー・クラス1st クラウドの秘密

この章ではクラウドの秘密を詳しく紹介していきます。

結論から言ってしまうと、一般的によく知られている『興味ないね』が口癖のクール系元ソルジャー・クラス1stのクラウドは幻想(偽り)の存在なんです。

実際は神羅の一般兵でしかなく、宝条が指揮する「セフィロス・コピー計画」の実験台にされた際「ソルジャー」と同じ処理を施され圧倒的な力を得ました。

「ソルジャー」とは神羅カンパニーの有する私設軍隊のエリート兵で、「ジェノバ細胞」を埋め込まれた後に「魔晄(ライフストリーム)」を照射され、身体能力を人工的に強化された者のことを言います。

この過程は無茶苦茶に乱暴な所業で、強い精神力がなければ「ジェノバ」に支配され自我が崩壊してしまいますし、「魔晄」に耐性がないと「魔晄中毒」になってしまう恐ろしいもので、クラウドはそのどちらも持ち得なかったので一般兵止まりだったんですね。

竜巻の迷宮(北の大空洞)が崩壊した際にクラウドは長い間ライフストリーム(魔晄)を漂い続けたので人生2度目の魔晄中毒になりミディールの治療所で保護されますが、この廃人状態のクラウドからは1998年2/11に発売されたPS用ソフト「ゼノギアス」の宣伝とも取れるセリフが聞けたりします。

全文は『百億の・・・・・・鏡のかけら・・・・・・小さな・・・・・・ともしび・・・・・・とらわれた・・・・・・天使の・・・・・・うた声・・・・・・。・・・・・・ゼノ・・・・・・ギアス・・・・・・』

タカリ

このセリフはゼノギアスの未収録OPとEDの歌詞の一部をそれぞれ合わせたものになっているらしいのですが、未プレイの私にはさっぱりです(笑)

ゼノギアスは「裏FF7」とも呼ばれている作品なので、プレイしてみたい作品のひとつですね~♪

「セフィロス・コピー」とはFF7本編の5年前、セフィロスがニブル魔晄炉にジェノバの首ごと落下した直後に残った首なしジェノバの細胞を用いて宝条が創り出した実験体の総称を指します。

↓はクラウドに吹っ飛ばされニブル魔晄炉(ライフストリーム)に落ちるセフィロス。(少しわかりづらいですが、左手にはちゃんとジェノバの首を持っています)

首なしジェノバは宝条の指示のもと、セフィロス・コピーの実験に利用されたのちニブル魔晄炉から神羅ビルに運ばれました。

クラウドたちがエアリス救出のため神羅ビルに侵入した際、67階に保管されていた首なしジェノバのことですね。

この首なしジェノバは、他者の記憶や感情を読み取り、それに合わせて外見や声、言動を変化させるというジェノバが持つ「擬態能力」を使い「古代種」の女性に擬態した姿。(FF7本編より約2000年前に起きた古代種(セトラ)VSジェノバの時に擬態)

因みにこちらがカームの回想で登場するセフィロスに首を切られる前の姿、美人ですね。

今まで常に冷静沈着だったクラウドが保管されているジェノバを見て激しく動揺し始めるので驚いたプレイヤーも多いと思います、初見プレイ時は完全に??ですよね。

章の冒頭にも書きましたが、クラウドは「セフィロス・コピー計画」によって↑の首なしジェノバの細胞を埋め込まれているので互いの細胞が作用した結果、一時的に錯乱したと思われます。(この時点のクラウドは自身がセフィロス・コピー計画の実験体にされていたことを失念中)

元々はエアリスの実の父親であるガスト博士が、この擬態状態のジェノバを古代種と誤認してしまったことがセフィロスや宝条の暴走に繋がっています。

つまり、FF7最大の元凶といっても過言ではないガスト博士については「【FF7】エアリスを本気で研究しました。」の記事に詳しく書いているので是非是非。

タカリ

割とボロクソに書いているのでガスト博士好きな人は注意(笑)

話は戻りますが、宝条がその創り出したセフィロス・コピーたちを利用して自身が打ち立てた仮説「リユニオン」を証明しようとしたのが「セフィロス・コピー計画」です。

宝条が立てた仮説「リユニオン」についてざっくりまとめます。

  • つづりはreunion=再結合・再結集。
  • 「ジェノバはバラバラになっても、その驚異的な再生能力によってひとつの場所に集結し再統合する」という宝条が打ち立てた仮説。

要はバラバラになっても一つに再生できるチート能力。

「セフィロス・コピー計画」の詳細は、ソルジャーの適正がない人間にあえてソルジャーと同じ処理(ジェノバ細胞を埋め込んだ後に魔晄を照射)を施し、ジェノバ細胞に支配されてしまった人たち(セフィロス・コピー)がひとつの場所にリユニオン(再統合)することを確認しようと言う、とんでもないもの。

実験体に選ばれたのは暴走したセフィロスによって起こされた惨劇、通称「ニブルヘイム事件」での生き残りで、ソルジャーのように戦士として選別された者ではない一般人のため、そのほとんどがジェノバ細胞に支配され自我を失い、そのなれの果てが黒マントの人たちなんです。

タカリ

リマスター版はまだマシなんですが、当時の3D技術では黒マントを纏う人には結びつかず、ひたすらグネグネしている謎の物体にしか見えなかったので気味が悪かったです

黒マントの人たちの元々の姿が確実に判明しているのは、物語序盤で訪れる伍番街スラムの土管に住んでいる男の人と、

クラウドの回想場面に登場する幼い姉弟です。

この回想場面に登場する姉弟はとても仲が良く、弟が姉の言う言葉を頑張って真似しようとする微笑ましい姿が見られるので、

この変わり果てた姿には衝撃を受けましたよね。

まだ、僅かに自我崩壊前の記憶が残っているのか、どこか淋しそうに言葉の真似遊びをしている姉弟を見たクラウドはただ無言で首を振ります、切なすぎる。

因みにですが、土管に住んでいる男の人はリユニオン開始後にはいなくなっていて、土管の近くにいる人曰く「『リユニオンがはじまる』とブツブツうわごとを言いながらどこかへ行ってしまった」らしいです、非常に細かいですよね。

リユニオンは前述した神羅ビル67階に保管された首なしジェノバを中心に起こるというのが宝条の見方でしたが、実際にはニブル魔晄炉からジェノバの首ごと落下し、ライフストリームを漂って竜巻の迷宮(北の大空洞)に流れ着いたジェノバの首を持つセフィロスを中心に発生しました。

そう、公式記録では死亡したことになっていたセフィロスは生きていたんですね。

セフィロスはニブル魔晄炉からライフストリームへ落ちて星に還る・・つまり、そのまま死亡するはずでしたが、尋常ならざる生命力で生き残り、強靭な意志によってジェノバと黒マントの人たち(セフィロス・コピー)を手下として操った結果、リユニオンが始まったという訳ですね。

竜巻の迷宮(北の大空洞)に引きこもっているセフィロスを中心にリユニオンが発生したので、各地のセフィロス・コピーは勿論、神羅ビルに保管されていた首なしジェノバもセフィロスに擬態してリユニオンを開始しました。

つまり、クラウドたちが各地で出会うセフィロスは首なしジェノバが擬態した姿。

この事実は有名ですが、各地で出会うセフィロス=ジェノバに囚われすぎてしまい、エアリスを刺殺したのはジェノバという宇宙生物であってセフィロスではないと勘違いしている方が非常に多いと感じています、これは由々しき事態・・(笑)

前述した通り、セフィロスはその強い意思によってジェノバを支配下に置き手下として操っているので、エアリス刺殺など数々の凶行は紛うことなきセフィロス自身の意思によるものなんですね。

ジェノバが持つ能力「リユニオン」とセフィロスの「意思」を別々に考えると理解しやすいかなと思います。

ジェノバを自由に操れるという事はつまり、同じ細胞を埋め込まれている黒マントの人たち(セフィロス・コピー)も当然操れるので、セフィロスはリユニオンのついでに黒マテリア持ってきてね♪と命令していたのが黒マントとの会話から読み取れます。

実はセフィロス・コピー計画によってジェノバ細胞を埋め込まれているクラウドもリユニオンに参加しています。

前述した通り、実験体にされたニブルヘイムの住民たちはジェノバ細胞に支配され、ジェノバ(正確にはセフィロス)の操り人形と化しました。(=黒マントの人たち(セフィロス・コピー)

一方クラウドは常人より耐性が弱かったのでソルジャーにもなれず、ほかのニブルヘイムの住人たちのようにセフィロス・コピーとしての己を保てたなかったので精神が完全に崩壊。

故にクラウドは宝条から「セフィロス・コピー・インコンプリート。ナンバリング無し」という失敗作扱いで神羅屋敷の地下のカプセルで16歳から5年間も保存されました。

つまり、クラウドは21歳ですが貴重な10代後半の5年間を理不尽に奪われてしまったという訳なんですね。

プリシラへの人工呼吸に激しく動揺したり、

エアリスの『デートしたことないの?』の問いに対してガチで効いていたり、時折に見せる幼さは精神年齢が実質16歳だからなんですね。

ここからどのような経緯で一般的によく知られている幻想(偽り)のクラウドが誕生するのかは後述します。

話は戻りますが、クラウドはセフィロスを自分の意思で追っていると考えていましたが、自身のジェノバ細胞のリユニオンによって無自覚にセフィロスを求めていました。

クラウドが強い意志でセフィロスを追っているのはリユニオンが作用しているからと理解しておけば、コスタ・デル・ソルで日光浴をしている宝条との会話も理解できますよね。

この事実は物語中盤に訪れる竜巻の迷宮(北の大空洞)で明らかになりますが、ここでは他にもニブルヘイム事件の真実、ジェノバの能力、セフィロス・コピー計画など幾重にも張られた伏線と巧みなミスリードがライフストリームの如く一気にプレイヤーに押し寄せてくるので初見プレイ時に全て腑に落とせた方はほとんどいないと思います。

タカリ

私も例に漏れず全く理解できていませんでしたが、なんか壮大なことが起きているな~面白すぎる・・と感じたのを憶えています。

よく分からないけど勢いと熱量で猛烈に面白く、先が気になってしょうがないのは歴史に名を刻むゲームの共通点だと思いますが、FF7は間違いなくそれに該当しますよね。

この章では一般的によく知られている『興味ないね』が口癖のクール系クラウドが生まれた経緯をまとめていきます。

クラウドは前述した通りセフィロス・コピー計画の実験台にされ、ソルジャーと同じ処理を無理やり施されました。

その際にソルジャーの適正がないクラウドは重度の魔晄中毒になるわ、ジェノバ細胞に自我を支配され精神崩壊状態になるなど、散々な目に遭いながら親友のソルジャー・クラス1stザックスと共になんとか脱出し、なんでも屋開業のためにミッドガルに向かいます。

しかし、ミッドガル目前でザックスは追ってきた神羅兵によって射殺。

クラウドは重度の魔晄中毒+ジェノバに支配され精神崩壊状態なので、

指揮官にすぐに死ぬだろうと判断され、そのまま放置されました。

しかし、無能指揮官(笑)の予想に反してクラウドは立ち上がり、親友ザックスのバスターソードを手に満身創痍のままミッドガルへと向かい、

ずっと好きだった幼馴染みのティファとの再会に繋がるんですね。

この時、セフィロス・コピー計画で埋め込まれたクラウドのジェノバ細胞がティファの記憶を読み取り、自分の理想とするクールな性格、親友ザックスの経歴やなんでも屋開業の約束、セフィロスへの憧れなどがクラウドの素の人格と複合された結果、「無敵の元ソルジャー・クラス1st クラウド」という幻想(偽り)の自分を作り上げ無自覚に演じるようになり、「元ソルジャーのなんでも屋」としてアバランチに雇われたところからFF7本編開始という訳なんです。

この章では幻想(偽り)のクラウドがどのような過程を経て本当のクラウドを見つけ、取り戻していくのかを紹介していきます。

分かりやすいように年表形式で書いていき、重要な部分は解説していきますね。

クラウドの父はクラウドが幼いころに亡くなったので、クラウドは母とふたりで暮らしていました。

周りと馴染めていなかったクラウドは、ティファが3人の友だちと一緒に山に登るうしろから勝手についていきました。

クラウドが孤立していた事実はカームの回想で読めるティファ宛ての手紙に「アイツはもともとみんなと仲が良かったわけでもないし、きっと呼んでもつまらない」と書かれていることからも分かります。

因みにこの手紙の差出人はニブルヘイムのよろず屋の息子で、恐らく↑の3人のうちの1人だと思われます。

孤立していたクラウドは「俺はみんなとはちがう」「自分は特別」と言い聞かせることで、素直になれない孤独な自分を守ってきました。

しかし、その本心は・・・?

2年ぶりにずっと好きだったティファと会ったクラウドですが、「ソルジャーになる」という誓いを果たせなかった恥ずかしさから、兵士のヘルメットをかぶって正体を隠しています。

因みにセフィロス一行がニブルヘイムに到着した時、ティファがきょろきょろとクラウドを捜す仕草が見られます。

ティファとクラウドは特に仲が良い訳ではありませんでしたが、給水塔での約束からクラウドを意識し始め、クラウドがニブルヘイムを出てからずっと気になっていたとライフストリームの中で話しているのでソルジャーが村に来ると聞き、もしかしたらクラウドに会えるかもと期待していたんですね。(かわいい)

なお、カームでの回想は幻想(偽り)のクラウドが自身に都合の良いように書き換えているので、この場面にティファは登場していません。(勿論、ザックスも。)

クラウド『母さんを・・ティファを・・村を返せ・・。あんたをそんけいしていたのに・・あこがれていたのに・・』

ライストリームでの回想(真実)では憧れていたセフィロスから大切なものを奪われた悲しみと幼さ故の必死さ余裕のなさが伝わってくるセリフですが、

都合の良いように書き換えているカームでの回想(偽り)ではかなり美化されたセリフになっています。

これがクラウドの理想像なんでしょうね、改めて比較してみると新たな発見もあって面白いです。

故にクラウドは実質16歳で、時折に見せる幼さにも納得がいきますね。

この時、セフィロス・コピー計画で埋め込まれたクラウドのジェノバ細胞がティファの記憶を読み取り、親友ザックスから聞いた話と自分で見聞きした事実を混ぜて幻想(偽り)の自分を作り上げ、無自覚に演じ始めます。

ティファは5年前のニブルヘイムでクラウドには会っていないので7年振りの再会と思っていましたが、幻想(偽り)を演じているクラウドからは、

と、返ってきたり、話す内容も所々に支離滅裂があったのでのでティファも確かめたかったのですが、それをしてしまうとクラウドがどこか遠くへ行ってしまうと思い、しばらく様子を見ることにしたんです。

「元ソルジャーのなんでも屋」としてアバランチに雇われたところからゲームスタートですね。

因みに幻想(偽り)を演じているクラウドの口癖『興味ないね』は本編で40回以上も炸裂しています。

クラウド『クックックッ・・黒マテリア』

『俺・・クラウド・・どうやるんだ・・思い出した!俺のやりかた』

ここも初見では混乱する場面ですが、クラウドは幻想(偽り)を演じていると理解しておけば余裕ですよね。

壁画の間でセフィロス(ジェノバ擬態)と話すうちにセフィロス・コピーとしての意識が目覚め混乱し自分を見失ったクラウドは、必死にクラウドとしてのやりかた(=クラウドの演じかた)を思い出そうとしたんです。

そして、セフィロスに操られ黒マテリアを手渡してしまったクラウドは自分で自分が理解できず錯乱状態に陥り、

クラウド『ウヘヘヘヘ・・俺はなにをした!』

エアリス『クラウド・・あなた、なにもしていない・・あなたのせいじゃない』

と、クラウドをなだめるエアリスに馬乗りになり殴りつけるという暴挙にでてしまい、

PTにいたもう一人(画像の場合バレット)がクラウドを気絶させることで何とか収拾します。

ここは主人公がヒロインを執拗に殴打するというかなりショッキングなシーンなので印象に残っているプレイヤーも多いのでは?

リメイク版ではどういう描き方がされるのか気になりますよね。

クラウドはエアリスを殴りつけ、仲間に止められて気を失った時の夢(眠りの森)でエアリスとセフィロスの行動を知ります。

因みにエアリスの台詞が聞けるのはこのクラウドの夢の中が最後・・つまり、クラウドとの最後の会話なんです。

エアリス『全部終わったらまた、ね?』

ここでのエアリスの心境は「解体真書」で詳しく明かされているので必読です。

エアリス『あ、クラウド・・ゴールドソーサーでのデート、楽しかったよね。ゴンドラから見た夜景、とってもきれいだった。

『私、ずっと忘れない。クラウドのこと、忘れない・・・。』

『また、いっしょにこようね』

クラウドは幻想(偽り)を演じていると理解しておけばゴールドソーサーでのエアリスの言葉の意味も自ずと解りますよね。

エアリスはクラウドの中に在る幻想(偽り)に早い段階で気づき、本当のクラウドを捜し、会いたいと切に願っていたんです、しかし、その願いが叶うことは無情にもありませんでした。

夢から覚めたクラウドは自分の意志と記憶のあやふやさに恐怖し、エアリスを捜しに行くのをためらいます。

クラウド『・・・俺は、真実を、知るのが、怖い・・?でも・・それは・・なぜだ?』

ここで真実を知るのが怖いとクラウドが強く感じているのは、恐らく自分の中の幻想(偽り)に完全とまではいかないけど気づいているからだと思います。

しかし、それを認めてしまうと「無敵の元ソルジャー・クラス1st」として過ごしてきた日々や仲間との思い出は・・?自分は何者か、又は何者でもないのか・・その確固たる土台として信じていた”モノ”が崩壊するどころか最初から存在すらしなかった・・?

激しく葛藤し、自問するクラウドに胸がしめつけられますよね。

バレット『オレたちが乗っちまったこの列車はよ、途中下車はナシだぜ』

苦しみ、自分を責め続けるクラウドにバレットがFF7屈指の名言で活を注入。

因みにこの名言はここが初出で、本編では計3回聞けます。

2回目はメテオ直後に同じくバレットがティファに、3回目はクラウドが真実の自分を取り戻した時にクラウド、ティファ、バレットが揃って言うとてつもなく熱いシーンですね。

この場面でのバレットは↑の名言は勿論なんですが、他にもかなり深いことを言っています。

自分が何者であるのか分からなくなり、すっかり意気消沈しているクラウドに、

バレット『自分のこと、全部わかってるやつなんて世の中に何人いると思ってんだ?』

FF7に限らず、私たちが生きて、暮らしているこの世の中も他人のことはよく見えるけど、自分のことは案外見えてない人が圧倒的に多数派だと思うので、このバレットの言葉は割と真理に通ずるのではないでしょうか。(↑のクラウドは正にこの状態)

自分を俯瞰的に捉え、客観的に見るという行為は意識していても非常に難しいんですよね。

バレットは他にもクラウドとティファがPT離脱時に神羅への反乱組織「アバランチ」のリーダーの経験等から自分には資質がないと冷静に判断してシドにリーダーを打診したりと、PTメンバー内では最も自分のことが見えているキャラなのかもしれませんね。

タカリ

私は自分を見失いそうになったら、TVアニメ「魔法騎士レイアース」のOPテーマ「キライになれない」(中村あゆみさん)の歌詞にある『いつでも自分のこと いちばん見えない』『いつでも自分のこと いちばんの謎』を思い出しています。

過去にX(旧Twitter)にて紹介していたので、よかったらこの神曲を聴いてみてください♪

クラウド『エアリスは、もうしゃべらない。

『もう・・笑わない。』

『泣かない・・』

『・・怒らない』

『指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!』

クラウドがかろうじてしぼり出したこの現状説明のような言い回しは記憶に残っている人も多いと思います。

この時点のクラウドはまだ無自覚にクールで無敵の元ソルジャー・クラス1stを演じている状態なので、本当のクラウドの記憶、感情などは心の奥底に封印されています。

故に前述したカームでの回想や普段の台詞はかなり美化されているのですが、

エアリスの突然の悲劇に直面し、心の奥底に封印されている本当のクラウドの感情が吐露され、演じている幻想(偽り)と複合され不安定になった結果、指先がチリチリする(震え)、口の中はカラカラだ(緊張)、目の奥が熱いんだ(涙)と、自身に起きた感情を上手く演技(表現)できず現状説明のような言い回しになったのだと思われます。

つまるところ、エアリスの死はクラウドにとって滅茶苦茶にショックだったんですね。

タカリ

私もエアリスの死は大きなショックでした。

今、この記事はガチで泣きながら書いています。

初めて彼女の死に直面した時の心境はどうでしたか?

もし、よろしかったらX(旧Twitter)で教えてください♪

クラウドたちが竜巻の迷宮(北の大空洞)の奥へ進むとセフィロスが創った幻覚を見せられ、あたりにはニブルヘイムの光景が広がり、それはセフィロスと共に任務で向かった5年前のはずなのにクラウドの姿はなく、代わりにいたのはザックスと呼ばれるソルジャーの青年。

しかし、クラウドはくだらない幻覚と一蹴。

古代種の神殿でセフィロスに操られ黒マテリアを渡してしまい、自分の意志と記憶の曖昧さに恐怖し、自分自身を見失いかけているクラウドがなんとか踏ん張れているのは幼なじみとして過去を共有し、存在を証明してくれるティファがいたからなんです。

しかし、セフィロスの言及に対して曖昧な態度をとるティファに不安が募っていくクラウド。

セフィロス『クックックッ・・ティファよ』

クラウド『たしかに俺は自分自身がわからなくなることがある・・記憶だってあやふやな部分がたくさんあるんだ・・でも、ティファは言ってくれただろ?”クラウド、ひさしぶりね”って・・』

クラウドがどれだけティファの存在に支えられていたかが痛いほど伝わって来るセリフですよね、しかし、ティファからは応えてもらえず、

この時点でのクラウドの自我は完全に崩壊、セフィロスの人形と化してしまいます。

クラウド『みんな、今までありがとう。それに・・ごめんなさい。俺、クラウドにはなりきれませんでした』

作中に登場する「本当のクラウド」、「セフィロスの人形」という表現はあくまでクラウドの人格の比喩なんですが、それを理解していないと混乱しますよね、てか、初見時はほぼ間違いなく???だと思います。

ざっくり説明すると、クラウドの心の奥底に封印されている「本当のクラウド」の人格を除くとクラウドには3つの人格が存在しています。

ティファや仲間に『俺、クラウドにはなりきれませんでした』と謝っているのは「セフィロス・コピーとしてのクラウド」の人格。

最終的にこれら3つの人格が本当のクラウドの人格と合わさり1つの人格となりますが、それは少し先の話です。

仲間の前で保ってきた自我が壊れたのち、ライフストリームのなかで高濃度の生命エネルギーにさらされたクラウドは、ミッドガル駅でティファと再会したときよりも重度の魔晄中毒となってしまい、仲間の訪問を受けてもそれを理解することができません。

クラウドとティファが目を背け、逃げてきた過去と向き合いながら遂に本当のクラウドを見つけ、取り戻すFF7屈指の感動イベントですね。

ミディールを襲ったアルテマウェポンの衝撃でライフストリームに落下したティファとクラウド、そこにはもがき苦しみながら本当の自分をさがしつづけるクラウドの姿が。

クラウドとティファ、二人の記憶捜しの旅が始まります。

クラウド『俺は・・みんなバカだと思っていた』

本当は周囲に溶けこみたいのにプライドが邪魔し、「俺はみんなとはちがう」「自分は特別」と言い聞かせることで孤独な自分を守ってきたクラウド。「興味ないね」のクールさを演じ始めたきっかけとなる想いが解るセリフですね。

この変なプライドで素直になれない感じは大なり小なり主に思春期(大体8歳~18歳ごろ)に誰しも経験していることなので、かなり共感できると思うのですが皆さんはどうですか?

私は今だから言えますが、勉強とか運動等は割と周りよりはできるほうで内省の資質が強く↑のクラウドのようなひねくれた可愛くない子供でした(笑)

今、振り返ればそうやって周りを下げて必死で本当は弱い自分を守っていたんでしょうね。

幸いにも人に恵まれ続けたので、弱いことは全然恥じることではないと解り、自分から心を開き、素直になる方向に進めたのはガチで良かったなあと思ってます。いや、ほんとに・・(笑)

自分のことは棚に上げ、他人と比較し、他人を下げ続けた方が楽なので(これは性格の良い悪いではなく人間の本能)多くの人がその方向に進んでしまいますが、決して建設的でも本質的でもないんですよね。

話はそれてしまいましたが、この場面のクラウドは周りを下げることによって孤独で弱い自分を守ってきたことを素直に認めます。

しかも、クラウドが作中で初めて心の奥底に封印していた本音を出す相手が、皮肉にも一番知られたくなかったティファというのが熱いんですよね。

クラウド『本当はみんなといっしょに遊びたいのにどうしても、仲間に入れてって言えなかったそのうちさ・・俺はみんなとちがうんだ・・』

『でも・・もしかしたら・・もしかしたら、声をかけてもらえるかもしれない』

こうして過去をたどり、クラウドは目を背けつづけていた事実を素直に受け入れることで、心の奥底に封印していた「本当のクラウド」の人格を遂に見つけます。

この神羅の一般兵=クラウドは今でこそ超有名ですが、初見時はかなりの衝撃でしたよね。

そして、その「本当のクラウド」の人格と前述した、

・「無敵の元ソルジャー・クラス1stとしてのクラウド」の人格

・「本来の幼さが残るクラウド」の人格

「セフィロス・コピーとしてのクラウド」の人格

これら4つの人格が合わさることによって、

ようやく本来の自分を取り戻したクラウドは本当の意味でティファとの再会を果たすことができました。

「本当のクラウド」+「無敵の元ソルジャー・クラス1stとしてのクラウド」+「本来の幼さが残るクラウド」+「セフィロス・コピーとしてのクラウド」なので、「本当のクラウド改」と言ったところでしょうか。

ティファ『人間て、自分のなかになんてたくさんのものをしまってるんだろう・・』

本当の自分を取り戻したクラウドは「元ソルジャー」ではない、ありのままの自分を素直に仲間たちに打ち明け、ソルジャーになれなかった自分を恥じ、親友ザックスの記憶等から創り出し演じていた幻想の自分ではなく、現実の自分を生きていく強い意志を示します。

クラウド『俺は元ソルジャーなんかじゃない』

『・・俺は幻想の世界の住人だった』

今までの「興味ないね」が口癖のクール系元ソルジャーのエリートだと思っていたクラウドがさらけ出した平凡さと弱さ、そして理想の幻想という名の地獄からもがき苦しみながら抜け出し、吹っ切れた姿からは正月元旦の朝のような爽やかさを覚え、改めて「クラウド・ストライフ」を好きになったプレイヤーも多いと思います。

もう幻想はいらない、すなわち最後の幻想=FINAL FANTASY と、タイトル回収しているのも熱すぎますよね。

幻想(偽り)のクラウドがどのような過程を経て本当のクラウドを見つけ、取り戻していくのかを紹介してきましたがどうでしたか?

クラウドの人気は日本国内にとどまらず、世界中のFFファンから愛されていて、「ギネス・ワールド・レコード」が行った「ゲーム史上最も有名なゲームキャラクターTop 50」では世界中の人気ゲームキャラクターたちを抑え第5位にランクインしたり、

2020年2/29にNHK BSプレミアムで放送された「全ファイナルファンタジー大投票」の「キャラクター部門」で堂々の第1位を獲得しています。

他にも「偉大なゲームキャラランキング13位」、「イケメンキャラランキング1位」、「電撃の好きなゲームキャラランキング男性部門1位」、「オリコンの好きなゲームキャラランキング2位」、「高須クリニックの美容整形でなりたい顔ランキング19位」等、国内外問わずあらゆるランキングで上位にランキングしています。

「高須クリニックの美容整形でなりたい顔ランキング(2016年7~12月)」はTOP20まで発表されましたが、ゲームキャラはクラウドだけなので正直滅茶苦茶浮いていてちょっと面白い(笑)

クラウドがこれだけの人気を誇る理由は、あれだけ素直になれず自身の殻に閉じこもり、体裁にこだわっていたクラウドが想像を絶する責め苦の果てに全ての幻想(偽り)を捨てて殻を破り、文字通り全てを取り戻し現実へと帰還した「クラウド・ストライフ」という人物の死に様と生き様が思春期特有の葛藤を大なり小なり経験又は絶賛経験中のプレイヤーには非常に刺さり、共感されたからだと自信を持って断言できます。

まとめ

長文乱文失礼しました、最後にまとめて終わります。

  • クラウドの当初の髪型はオールバックだった。
  • 身に着けている腕輪によって左腕が封印されていて、精神世界から脱出した時に封印が解けてパワーアップする予定だった。
  • 一般的によく知られている『興味ないね』が口癖のクール系元ソルジャー・クラス1stのクラウドは幻想(偽り)の存在で、実際は神羅の一般兵だった。
  • 「ソルジャー」とは「ジェノバ細胞」を埋め込まれた後に「魔晄(ライフストリーム)」を照射され、身体能力を人工的に強化された者のことを指す。
  • 「セフィロス・コピー」とはセフィロスが「ニブル魔晄炉」に「ジェノバ」の首ごと落下した直後に残った首なしジェノバの細胞を用いて宝条が創り出した実験体の総称。
  • 「リユニオン」とは「ジェノバ」はバラバラになっても一つに再生できるチート能力。
  • 「幻想(偽り)」のクラウドは「セフィロス・コピー計画」の実験台にされた際、重度の魔晄中毒+ジェノバ細胞に自我を支配=精神崩壊し、再会したティファの記憶をクラウドの「ジェノバ細胞」が読み取り誕生した。
  • クラウドとティファがライフストリーム内での記憶捜しの旅を経て「本当のクラウド」の人格を遂に見つけ、その人格と「無敵の元ソルジャー・クラス1stとしてのクラウド」、「本来の幼さが残るクラウド」、「セフィロス・コピーとしてのクラウド」の人格が合わさり、「本当のクラウド改」としてパーティーに復帰する。
タカリ

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